映画カウンセリング(惑星ソラリス)

惑星ソラリス

SFなのにとても地味。

心理学者が彼の奥さんに対して抱く不安意識が、ソラリスの力で物質として存在してくる。

自分の観念が真実の姿をねじ曲げ、奥さんの魂の素直な存在を不安観念で創造してしまう。その存在は又自殺を繰り返す。奥さんが自殺をするのではなく、心理学者の不安観念が奥さんの存在を自殺する存在として創造しているにすぎなかった。

僕たちの日常における人間関係は全てこれが当てはまると思う。相手の言動を不安で感じるか、愛で感じるかによって、その人の真実はどうであれ、受け取る側の観念によって左右される。そして、受け取る側はその観念と共に事実として確実に記憶する。次に起こる同じような言動は全てその観念が適応される。いわゆる固定観念。

その時彼女は自殺した。ただそれだけのことであり、新しく生まれた(再創造)彼女は無である。愛に満ちている。

これは、自分の再創造のプロセスを語る映画でもあるけど、どちらかというと、相手の再創造を愛をもって受け入れる(赦す)ことの究極の愛を語る映画だと思う。惑星ソラリスは究極の愛を知った二つの一体が行ける至福の場所のシンボルだ。

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